予算 · 約5分で読めます
固定費の見えないコスト
給料日には、ちょっと不思議なことが起きます。
一瞬、口座の数字が「持っているお金」のように見えるのです。
でも、その一部はもう出ていったも同然です。
家賃が来ます。スマホ代も。インターネット。保険。いくつかのサブスク。会員費やローンの返済、そのほか毎月静かにやってくる何か。
まだどれも払っていません。
でも、払うことはもう決まっています。
これが、くり返す支出の見落としやすい部分です。
お金の一部は、すでに行き先が決まっている
月の初めに30万円あるとしましょう。
それを「使える30万円」と考えたくなります。
でも、そのうち13万円が家賃や公共料金、保険、サブスクなどの固定費に必ず消えるなら、本当のスタート地点はまったく違って見えます。
自由に使えるのは30万円ではありません。
17万円です。
数字を並べてみると当たり前に聞こえます。問題は、ふだん並べて見ることがほとんどないことです。
固定費は、別々のタイミングで、別々のところから、別々の金額でやってきます。ひとつひとつが、大きな約束の一部ではなく、単発の支払いのように感じられます。
だから合計は、驚くほど過小評価されやすいのです。
くり返す支出はサブスクだけではない
サブスクはわかりやすい例です。
Netflix。Spotify。iCloud。ソフトウェア。ジムの会費。
でも、くり返す支出はそれよりずっと大きなものです。
家賃はくり返します。光熱費もくり返します。保険も。スマホやネットの料金も。ローンの返済も。駐車場、保育料、会費など、ほかにもくり返す支出はたくさんあります。
毎月のものもあります。
毎週、四半期ごと、年に一度のものもあります。
どれもまったく違う支出ですが、ひとつ役に立つ共通点があります。
来ることがわかっている、ということです。
だから固定費は、きちんと把握さえしていれば、支出の中でもっとも予測しやすい部分になります。
ひとつひとつより、月の合計が大事
ほとんどの固定費は、単体ではそれほど大きく見えません。
こっちで1,500円。あっちで5,000円。別のところで1万円。
大きな金額でさえ、何度も払っているうちに当たり前になります。
大事な数字は、必ずしもひとつひとつの金額ではありません。
全部を合わせた金額です。
新しい判断をひとつもしないうちに、毎月14万円が収入から消えていくなら、それは本当に使える余裕について、大切なことを教えてくれます。
ほかの支出も理解しやすくなります。
外食に6万円使うことの意味は、毎月の固定費が8万円なのか20万円なのかで、まったく違って見えます。
その前提がないと、目に見える支出ばかりを責めて、すでに決まっていた部分を見落としがちです。
年に一度の支出も、ある意味では毎月の支出
毎月の請求は、比較的覚えやすいものです。
年に一度のものは、もう少しやっかいです。
一度払って11か月忘れ、また請求されたときにちょっとムッとする。
保険の更新、ソフトウェアの年額プラン、会費など、年に一度の支出も同じ問題を生みます。
毎月の明細には出てきませんが、それでも暮らしにかかるお金の一部です。
年24,000円の支出は、1年で見れば実質的に月2,000円です。
年払いのたびに、実際に毎月2,000円ずつ取り分けておく必要はありません。でも、不定期な固定費をこう考えると、自分の「ベースライン」がずっと現実的に見えてきます。
そうしないと、特定の月がいつも謎に高く感じられます。
謎ではありません。
来るものを忘れていただけです。
予算より先に、ベースラインを知る
ここで、固定費は思った以上に役に立ちます。
外食や買い物、趣味にいくら使いたいかを決める前に、月のうちどれだけがすでに決まっているのかを知っておくと助かります。
それがあなたのベースラインです。
それがわかれば、予算づくりは当て推量ではなく、本当に自由に使えるお金と向き合う作業になります。
固定費はまったく妥当かもしれません。
変えたいところは何もないかもしれません。
それでいいのです。
記録することは、必ずしも削ることではありません。
まだ使い道を決められるお金と、すでに行き先があるお金を見分けることです。
くり返す支出のために、作業までくり返さない
同じように予測できる支出を、毎回手で入力し直す理由もありません。
家賃が毎月来ること、保険が3か月ごとに引き落とされることがわかっていれば、家計簿アプリにはもう手助けするだけの情報があります。
一度だけ登録する。
期日が来たら、本当に支払われたかを確認する。
これなら、すべての予定された支払いが永遠に同じだと決めつけずに、くり返しの記録の便利さだけを得られます。
金額は変わります。契約は解約されます。請求日は動きます。
さっと確認するだけで、記録はあなたのものであり続けます。
来月がすでにいくらかかっているかを知る
くり返す支払いひとつひとつに神経をとがらせる必要はありません。
ただ、見えるようにしておけばいいのです。
支出についてのいちばん役立つ問いのひとつは、昨日何を買ったかとはまったく関係がないからです。
その数字がわかれば、残りのお金はずっと理解しやすくなります。
Waltiでは、金額、カテゴリ、周期を指定して固定費を登録できます。期日が来たら、支出に加わる前にあなたが確認します。手入力したほかの記録と並べて。
銀行連携なし。アカウントなし。自動の当て推量もなし。
月に本当はいくらかかっているのかが、もっとはっきり見えるだけです。